オーバーホールの必要性
機械式時計は、繊細な部品が複雑に組み合わさって正確に時間を刻むようになっているものであるため、メンテナンスが欠かせません。定期的に摩耗した部品を取り換えるというのはもちろんのこと、数年に一度は全体を分解して溜まったほこりなどを取り除く全面的なメンテナンスを行った方がよいのです。そのような全面的なメンテナンスはオーバーホールと呼ばれており、少しでも長く大切な機械式時計を使い続けるようにするためには必要不可欠です。
オーバーホールの手順とは
では次に、オーバーホールの手順について説明します。まず最初に、時計を分解したうえで、超音波洗浄を行ってよごれを取り除きます。そのうえで、内部に油を注入したり、すり減っているパッキンを交換したりして、新品のような状態に戻すのです。使う油は部位によって異なりますが、いずれも切れてしまうと摩擦が働いて部品が摩耗する原因となります。そのため、オーバーホールでは単に汚れを取り除くだけでなく、新たに油を注入するプロセスが非常に重要なのです。
オーバーホールの料金とは
オーバーホールの料金は、対象となる時計のブランドによって異なります。基本的には複雑な構造をしている時計を作っているブランドほど料金が高くなると考えておくと良いでしょう。特に、海外のハイブランドは部品代が高いうえに、使用している部品数が多いため、オーバーホールに時間と手間を要します。そのため、料金も3万円から5万円ほどと少し高めになっています。一方、国内メーカーの場合には、それよりも安いケースがほとんどで、通常は1万円から3万円くらいでオーバーホールを行うことが可能です。
グランドセイコーは日本で有名な映画シリーズや自動車メーカーと多くコラボしており、コラボによる限定モデルの時計を数多く発売しています。